
八百万の神が万物に宿る
古来より日本では、八百万の神が万物に宿ると考え崇める風習がありました。神道が国家祭祀として使われる遥か以前から、北は北海道から南は沖縄まで、日本の各地でアニミズム信仰の様式が見られ、その源泉は縄文の時代まで遡ります。中でも北海道では、本州に稲作が伝わり弥生時代が始まった後も、長い間、縄文文化を色濃く残した続縄文文化が続き、本州との交流で擦文文化へ、オホーツクとの交流で北と南が出会いアイヌ文化へと発展していくという、非常に特異な歩みを進めてきました。これにより、今なお、古来から続く「自然と共生し、循環していくという思想」の片鱗を随所に感じられるのが、北海道を旅する最大の価値なのです。

その瞬間にしか立ち現れない
心を揺さぶる美しい出逢い
アイヌの人々が “Mosir” と呼んだこの偉大な大地は、神々がその美しさを愛でるために創った果てのない庭にも例えられます。
火山・森・湖・湿原・海… すべては一つに繋がり、命という輝きを支えます。その瞬間にしか立ち現れない美しい出逢いが私たち人間の心を揺さぶり、今なお神の所業をそこに見出すのです。 長い旅路を自身の足で歩み、歴史と文化の交差点を目撃し、そして過去・現在・未来へと続く命と対話する。そんなこの地域でしか実現できないロングストーリーを全身で体感してください。

Sample Tour
時代を超えて続く - 自然との共生/祈りの精神
自然・文化・時間が交差する5つのフィールド
1. カムイミンタラ
高山帯が織りなす神々が遊ぶ庭
2. 知床
キムンカムイが導く深淵なる半島
3. 弟子屈
火山・森・湖が一体となる遙かなる大地
4. 阿寒
継承された北海道の森と文化のサスティナビリティ
5. キラコタン
霧が隠す湿原に息づく命と大海への道
One‑Week Model Itinerary
Tour DAY 1
古くからこの地で自然信仰と共に暮らしてきた、アイヌの人々の精神世界に触れる。
北海道到着時に訪れる日本最古の私設アイヌ博物館では、その日常が本日まで息づくチセの中で、ロングストーリーを紡ぐダイアローグで旅の幕開けを飾る。
旭川空港から北海道入り
アイヌ博物館でのダイアローグから始まる
ロングストーリーの幕開け
層雲峡ホテルへチェックイン / 層雲峡2泊
Tour DAY 2
Kamuy Mintar
高山帯が織りなす神々が遊ぶ庭
旅の始まりを迎え入れるのは、 Mosir の最高峰でもあるカムイミンタラ(神々が遊ぶ庭)。
キムンカムイ(ヒグマ) を優先して歩く道は、あらゆる生態系を律し山の頂点に立つカムイを敬い、人々が適切な距離を維持することによって、厳かな奥深き山の神秘を守っている。入山者全員が事前にレクチャーを受け緊張感を持って臨むウィルダネスは、人が自然に支えられて生きている感覚を思い出せてくれる。 深層で湧き上がるマグマと寒冷な気候のグラデーションが神の遊び心を加えて、豊かな高山植物の生態系と高層湿原を形作る。
サスティナビリティの極地とは、大自然の偉大さに心打たれ、ただ謙虚に向き合う時間にこそ生まれるのかもしれない。幾万年もの時を超えて、カムイの道をひたむきに辿っていく。絶景と共に味わう、天上から眺め渡すMosirの雄大さと、古くからこの地で自然信仰と共に暮らしてきた、アイヌの人々の精神世界に触れる。
大雪山トレッキングツアー
Kamuy-Mintar の頂きへ
Tour DAY 3
Shiretoko
キムンカムイが導く深淵なる半島
知床は奥深く神々しい自然に囲まれた半島の景観とヒグマの活発な生息地であることが知られる世界遺産であり、多くの訪日外国人観光客からも、一度は訪れてみたい世界遺産としてその名が上がる。一方で単に自然が豊かなだけではなく、縄文時代から人が住み、大陸から渡ってきた海洋狩猟民族のオホーツク文化と融合しながらアイヌ文化へと発展してきた北海道文化の交差点であると同時に、それにも関わらず、100年前までほとんど人によって自然の改変が受けた形跡のない、"人と自然が共生した証" としての世界遺産である。
大型船では航行できないダイナミックな知床岬の魅力を肌で感じて頂く小型ボートでの岸壁周遊とワイフルドライフ観察、深淵な半島で神秘の自然と一体となり、キムンカムイの恩寵に預かる奇跡の時間を堪能頂く。
遥か先まで伸びる神々しい半島の姿に神の存在を重ねるのは、昔も今も変わらない人の中にある本質的な信仰心かもしれない。
大雪山・層雲峡から知床へ
知床クルーズツアー
神々しい半島の岸壁からダイナミックにワイルドライフを堪能する / 知床宿泊
Tour DAY 4
知床ネイチャーツアー
ヒグマが暮らす森を訪ねる神秘の旅 / 知床から弟子屈へ
屈斜路湖畔レイクサイドステイ / 弟子屈2泊
Tour DAY 5
Teshikaga
火山・森・湖が一体となる遙かなる大地
日本最大のカルデラ湖 - 屈斜路湖が育む水の物語は、その先に綴る命の温床 - 釧路湿原へとつながる。
手付かずの自然と穏やかに流れる水のカムイに誘われ、穏やかなレイクサイドステイとカヌークルージングを心ゆくまで堪能する。そして、対面する硫黄山-アトサヌプリでは荒々しく噴き出す硫気と音を立てる大地の息吹から、火山のエネルギーに触れる。
アウトドア後のサウナ・温泉リトリートも、都会の喧騒から離れる極上のひととき。森と火山と湖の雄大さに抱かれ、折り返し地点での疲れを癒しながら、これまでのお互いの体験を振り返る。
弟子屈ネイチャーツアー & サウナリトリート
火山・森・湖の物語
Tour DAY 6
Akan
継承された北海道の森と文化のサスティナビリティ
アイヌ民族の伝統的な技術である木彫は、その生活文化だけではなく自然への信仰=カムイとの付き合い方を深く表現している。
阿寒アイヌコタンでは、アイヌ文化の継承を担う様々な木彫作家が活躍し、その作品には直向きな精神世界が込められている。そして、世界へアイヌ文化を伝えるインタープリターとしての役割を担う場所でもある。開拓史の時代に、一転してかけがえの無い北海道の自然と文化に気づき、その森とアイヌ文化を守ろうとした薩摩藩士とそれに呼応した人々が現代に遺した "光の森" に誘う。
静寂と太陽が織りなす美しき森の中、歴史と現代の交差点で真に継承すべき価値を、深く味わう。
弟子屈から阿寒そして鶴居村へ
阿寒アイヌガイドツアー
響き合う森と人のストーリー / 阿寒から釧路湿原へ
鶴居村2泊
Tour DAY 7
Kira-kotan
霧が隠す湿原に息づく命と大海への道
真の北海道の姿は一体どのようなものなのかー。
この場所で訪れる"日常の奇跡"をテーマに、今日もインタープリターは、全身で自然と命の物語に触れる機会を提供することを通じて、私たち人間と自然のあるべき関係性をさまざまな角度から伝えている。
舞台は“水の大地”釧路湿原。限られたネイチャーガイドが同伴でなければ足を踏み入れることが許可されない深遠な場所を訪れ、そこに生きる命の物語に触れる。
最終日に触れる、自然の原理原則、自然が伝えるメッセージ、その中で生きる北海道人の哲学とは。Journey Through "Mosir" を駆け抜けた先に見えるのは、いかに私たちが見えていない命の連鎖に支えられている、ということかもしれない。
7泊8日のロングストーリーの中で感じられる全てに意味があり、"Mosir" が時代を超えて育む祈りの精神, 遥か彼方の過去から現在・未来へと続く命の対話を綴る旅を深く心に刻み、帰路に立つ。この先1万年後も私たちの精神が"Kamuy"と共に在りますようにと願いながら。
釧路湿原ネイチャーツアー
北海道インタープリテーションと自然・歴史・人生の対話
Tour DAY 8
鶴居村出発
釧路空港から帰路へ
Application
Concept
- - Walk the road where
the “Kamuy” dwell in all things,
Touch the timeless sprit of prayer. -
北海道だけが有する雄大な自然と
人が共に歩んできた物語
縄文時代
狩猟採取民族でありながら、高度な定住型コミュニティ社会を有することで知られる縄文人。その精神はアニミズム-自然信仰に支えられ、神々とは自然のことであり、すべてのものを平等に重んじて生きる思想が様々な生活の片鱗に現れています。
3000年前に伝わった稲作技術により、本州は縄文時代が終焉を迎える一方で、北海道では縄文時代の生活様式がその後1500年に渡って続いたことで、"縄文的精神を継承したことが北海道文化の始まり" とも言えます。

-----------------------------------------------------------
アイヌ文化
北海道は長い縄文時代を経た後、交易を通じて南は弥生文化、北はオホーツク文化と繋がり、それが融合する形で独自の文化様式が生み出されていきました。これがアイヌ文化の起源と考えられています。北海道の厳しい自然環境において、長らく狩猟採取と交易をベースとした生活基盤を構築する一方で、刺繍や工芸品、祭祀文化を発展させていきました。
学術的には多くの見解があるものの、カムイに代表される自然信仰の文化、遺伝的特徴、文化成立の系譜から、縄文人の直接的な子孫であるとも言われ、そのことを自負しているアイヌ人も多いのです。実際に彼らと交流することで、その生活様式・文化的特徴が驚くほど見事な縄文的自然信仰に支えられていることに気がつくでしょう。
-----------------------------------------------------------
近代・現代
産業革命・殖産興業・富国強兵の明治時代にあって、北海道が育んできた縄文的・アイヌ的な精神文化は時代からの攻勢に直面し、開拓史の経済開発と人口流入によって急速に転換します。一般的には、北海道の歴史というと、明治政府の廃藩置県政策によって北海道という行政区が成立した150年前からのことを指すと思われていることが多いのですが、本州から渡ってきた新進気鋭の精神で農林水産業を中心とした豊かな経済圏を作り上げた明治以降の北海道フロンティアと、縄文からの精神文化を大事にしている北海道ネイティブとの文化的摩擦はこれまで多く語られてきませんでした。
しかし、時代の変遷を経た今、膨張しすぎた資本主義が生み出す様々な弊害に多くの人が気づき、その揺り戻しのトレンドとして、縄文時代からの精神哲学を見直す動きが出ています。一方で、豊かな食産業を作り上げた北海道フロンティア達もこの精神を大事にして、サスティナブルな生産と消費の様式を新たな経済活動に取り込むことに高い関心を示しています。
そのような意味で、様々な時代の変遷を経て今ようやく、私達は初めて、フロンティア・スピリットとネイティブ・スピリットが互いに融合し高め合うことができる舞台を目にしているのかもしれません。そして、それを支える最も大きな基盤: 1万年以上大きな争いなく、自然と共生することができた縄文時代こそ、現代が参照すべきサスティナビリティであり、その中心は、自然界すべてのものに感謝と畏怖の念を捧げる祈りの精神ではないでしょうか。
-
-
Long-Trekking
- 神々が創造し愛した大地を歩き、その偉大さの片鱗を感じる旅
-
-
-
Long-History
- 人と自然が共生した歴史の交差点を目撃し、その永続性を讃える旅
-
-
-
Long-Dialogue
- あらゆる命と対話し、1万年先の未来へと繋げる旅
-
Features

時代を超えて続く自然との共生/祈りの精神
「時代を超えて続く自然との共生/祈りの精神」をベースコンセプトに、悠久の時を繋ぐ湿原/カルデラ/高山帯を歩き、そこに生きた人々に触れることで、命の連鎖が紡ぐロングストーリーを全身で体感していただきます。命の尊さ、過去・現在・未来に連なる系譜に心から触れる旅へゲストを誘います。
本ツアーは、偉大なる北の大地を参加者自らの足で踏みしめ、「時代を超えて続く自然との共生/祈りの精神」に触れることを通じて、1万年という時間軸でのサスティナビリティを発見するロングストーリーツアーです。
目に見えるものだけではなく、見えない”時間をガイド”します。北海道の4つの国立公園へディープダイブし、五感を研ぎ澄ませると共に、探索と交流を通して、悠久の時を繋ぐ自然と人のロングストーリーに感化させられ、自らの内面さえ変わってゆくような唯一無二の貴重な体験を提供します。







